PCの不具合切り分けに便利な電源テスター、Power supply tester Ⅳを試してみた!

20151023-004-00例年、夏から秋・冬へと気温の変化が大きいこの時期はPCが不調になりやすく、秋葉原の各PCショップへの修理持ち込みも多い。その中でも特に多いのが電源ユニットとマザーボードの故障で、どちらも交換用のパーツがない状況では切り分けが難しい部分である。こんな時1つ持っていると便利なアイテムが、電源ユニット単体で動作テストができる電源テスターだ。今回は類似品の中でも比較的安価に購入できる、Power supply tester Ⅳを実際に使用してみた。

 

PCの不具合切り分けに便利な電源テスター、Power supply tester Ⅳを試してみた!

20151023-001-00秋葉原では東映無線各店(テクノハウス東映・東映ランドなど)で取り扱いがあるようだ。記者は9月下旬ごろに東映ランドにて購入、税込1,480円と手頃な価格で入手することができた。

20151023-002-00パッケージ裏面には商品説明とスペックの記載があるが、英語・中国語のみで日本語での表記はない。おそらく元々日本市場向けの製品ではないのだろう。

20151023-003-00パッケージ内容はテスター本体と商品説明のみ。非常にシンプルだ。

20151023-004-00テスター本体は手のひらにちょうど収まる程度のサイズ。これに電源ユニットからの各コネクタを接続して、正常な電圧で出力されているか確認する。画像右側がマザーボード用ATX24pinコネクタ、左側がCPU用ATX12V 4pin/8pinコネクタ・ビデオカード用のPCI-E 6pin補助電源コネクタとFDD用4pinコネクタ。使用頻度は少ないと思うが、上部にはSATA電源コネクタ、下部にはペリフェラル4pinコネクタが用意されている。

20151023-005-00FDD用4pinコネクタはケースファン用の4pin(給電)ではないので、間違えてファンを接続したりしないよう注意が必要だ。

20151023-006-00今回は検証場所の近くに置いてあった、しばらく使っていないAntecの750W電源を使用した。テスター側にはスイッチがないため、電源ユニット側がONになっていると接続と同時に電源が入ってしまう。動作テストの際はコネクタの接続がすべて完了してから電源ユニット側のスイッチを入れるようにしよう。

20151023-007-00正常に通電していれば、テスターの画面が点灯し12V/5V/3.3VとPG(パワーグッド信号)の数値が表示される。この段階でそもそも表示されない・電源ユニットが動作しない場合は、ほぼ電源ユニットの故障と判断していいだろう。また、テスターから一定間隔のブザーが鳴っている場合も、電源ユニット側の出力が不安定であったり、不具合の疑いがあるサインだ。
パワーグッド信号とは、マザーボードが起動するための信号を何msで伝えているかの数値で、今回検証した電源ユニットでは280msとなっている。
この値が0や999など異常な数値だと、マザーボードは通電しているのにスイッチを入れても起動しないということが発生するので、そのような疑いがある場合はPGの数値を参考にしよう。

この簡易テスターではOS起動後の高負荷時の挙動や、スリープ・ハイバネーションなどのテストはできないため、主に活躍するのは電源が入らない・起動しないといった症状の時だが、わずか1,500円程度でここまで調べることができるのはなかなか有用ではないだろうか。
PCショップでの動作確認用にはもちろん、自作PCユーザーなら自宅に1台置いておきたいアイテムだ。

※取り扱いを誤ると、最悪の場合発火することがあります。動作テストの際は十分にご注意ください。当サイトでは、上記商品を使用したことによって発生した損害について、一切の責任を負いかねます。

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秋葉原にある自作PCパーツショップで働いてます。お店では中古買取・販売と自作PC組立代行を担当しています。秋葉原PLUSでは自作PC市場やPCパーツに関する話題を中心に扱っていきます。