商標の登録と権利の範囲、そして異議申し立てについて?


今回「男の娘」が第43類で登録となった話が出ているが、商標について簡単に説明していこう。また、今回の「男の娘」が標準文字での権利となっている点も着目しつつ商標の権利の範囲、そしてそれに対抗するための手段に関して解説していこう。

 

商標は他との差別化

さて、商標というと言葉の馴染みはあっても実際に制度や権利侵害した場合の話などは分からないことだらけ。そんな権利である商標について、今回は取得が話題となった「男の娘」を例にとり説明をしていこう。

 

権利の範囲

商標というのは「その言葉を聞いたらあの商品とわかる呼称」を登録する、という大雑把な認識でいただければ良い。例えば「マツモトキヨシ」と言えば薬局という形だ。単なる人物名である「マツモトキヨシ」さんが使っても権利侵害にならないのは役務という「効果の及ぶ業種、業界や物体」が細かく決められているからだ。また、今回の「男の娘」は標準文字での権利取得となっている。例えばこれが「特殊な形態をした文字」で取得した場合、他の業者が「男の娘」を使っても文字の形が異なれば権利は侵害しない。しかしながら今回は標準文字ということで、文字の形などは関係なく「男の娘」という単語を使った時点で権利侵害となる。ポイントは「役務」という効果の及ぶ範囲と対象の文字列となる。

 

でも、「男の娘」ってよく聞くよね?

商標は登録までに様々な審査が行われる。今回の「男の娘」に関しても結構色々とあったようだ。その詳細に関しては「J-PlatPathttps://www.j-platpat.inpit.go.jp/)」という検索サイトで確認することができる。今回の場合は商標を選択し「呼称(単純文字列検索)」を選択し、キーワードに「オトコノコ」と入力しよう。

検索結果として6件出てくるが、一番最後が今回話題となった「男の娘」の商標だ。2020年2月6日時点ではまだ「異議申立のための公告」となっている。

審査の経緯は「経過情報」で確認ができる。

やはり一度は拒絶されているが、その後意見書を提出し権利化している点に注目したい。なお、拒絶理由は読むと意外と楽しいので見てみることをお勧めする。

J-PlatPatより拒絶理由を一部抜粋。

こんな感じで審査は行われ、今回は商標として登録となった。

 

「異議申立のための公告」で対応する?

異議申し立ての記載方法などは特許庁のサイトhttps://www.jpo.go.jp/system/trial_appeal/shubetu-shohyo-igi/att00003.html)に記載がある。この制度は「広く第三者に商標登録の取り消しを求める機会を与える制度であり、第三者は、商標権の設定登録後の一定期間に限り、特許庁長官に対して登録異議の申立てを行うことができます。」という趣旨の元に制度が定められている。

ちょっと難解な文章ではあるが、気になる人は一度一読することをお勧めする。なお、異議申し立ての出来る期間が決まっている(広報の発行日から2ヶ月以内)ので、その間に申し立てをしよう。

 

とりあえず大急ぎでまとめてみた。色々と正しくない場所もあるかもしれないので、詳細に関しては特許庁のサイトhttps://www.jpo.go.jp/)や特許庁を訪ねて相談してみよう。なお、特許庁に入る際はテロ対策で身分証明が必要なのでお忘れなく。