『地球外少年少女』“未来予測”完成披露試写会 イベントレポート到着 磯光雄監督、藤原夏海、和氣あず未、成田悠輔が登壇!

2022年1月28日(金)より前編、2022年2月11日(金)より後編が各2週間限定で新宿ピカデリーほかにて劇場上映されるオリジナルアニメ『地球外少年少女』。その上映に向けて、オリジナルアニメ『地球外少年少女』“未来予測”完成披露試写会が実施され、本邦初公開となる前編が遂に公開された。上映後にはゲストによるトークショーを実施。その様子が届いたので紹介していく。

 

「宇宙に行きたいという気持ちを持ち続けてほしい」(磯光雄)
「これは宇宙を僕らの手元に取り戻す“宇宙解放宣言”だ」(成田悠輔)

2022年1月28日(金)より前編、2022年2月11日(金)より後編が各2週間限定で新宿ピカデリーほかにて劇場上映されるオリジナルアニメ『地球外少年少女』。TVアニメ「電脳コイル」で<2007年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞><第29回日本SF大賞受賞作品>など数多くの賞を受賞した磯光雄が15年ぶりに原作・脚本・監督を務める話題の最新作が遂に完成。本作の上映に向けて、オリジナルアニメ『地球外少年少女』“未来予測”完成披露試写会が実施され、本邦初公開となる前編が遂に公開された。上映後にはゲストによるトークショーを実施。磯光雄監督に加え、“月で生まれた子供たち”を演じる「登矢」役の藤原夏海さんと、「心葉」役の和氣あず未さんが登壇。また、東京大学を首席で卒業し現在はイェール大学で助教授を務め、近年は西村博之さんらと共に様々なメディアで活躍する成田悠輔さん(社会経済学者)がスペシャルゲストとして参加。本作で描かれる『磯光雄が描く未来予測』について語った。

▲イベント時フォトセッション(左から・成田、和氣、藤原、磯、榎本)

▲日本科学未来館の国際宇宙ステーション(ISS)の前での記念撮影(左から・成田、和氣、磯、藤原、榎本)

 

オリジナルアニメ『地球外少年少女』“未来予測”完成披露試写会イベントレポート

2022年1月9日(日)に、日本科学未来館・未来館ホールにて、オリジナルアニメ『地球外少年少女』“未来予測”完成披露試写会が開催され、前編「地球外からの使者」が遂に初お披露目となった。会場には、『電脳コイル』から注目しているファンはもちろん、「日本宇宙少年団」の子供たちや、親子で参加する家族の姿も見られ、幅広い層が本編の上映を楽しんだ。

上映後にはトークショーが行われ、磯光雄監督をはじめ、メインキャラクターを演じる藤原夏海さんと和氣あず未さんの3名が登壇。まず、15年ぶりの新作を届けられた感想を監督に伺うと、「新作が完成するまで7年ほどかかってしまいました(笑)。これからスペースXなど商業宇宙がTVでも話題になり、宇宙が盛り上がることになると思います。丁度良い時期に作品を届けることができたと思っています。宇宙の面白さを届けたいと思って作りました。」と感想を語った。また、どんな人に本作を届けたいかと伺うと、「この作品を観て宇宙を目指す人が出てきてくれたらと思っています。将来、JAXAやスペースXに入りました、なんて人が出てきてくれたら嬉しいです。」とコメント。宇宙に興味のある子供たちはもちろん、宇宙を知らない人にこそ、本作を楽しんでもらいたいという監督のあふれる想いが語られた。また、今回のMCで参加した、JAXA研究開発プログラム「J-SPARC」ナビゲーターなどを担当する宇宙キャスターの榎本麗美さんは、「宇宙が舞台のアニメを見て宇宙飛行士を目指したり、JAXAに入ったという方も多いので、子供たちには宇宙のアニメが必要だと感じていました。宇宙を舞台にした磯監督の待望の新作が登場して嬉しいです。」と作品への期待を語った。

メインキャスト陣からは、それぞれのキャラクターの説明が行われ、藤原さんは、厨二病で表情も不愛想な少年・登矢について説明。人類初の月で生まれた子供の一人で、相棒のドローンであるダッキーが物語のキーに。磯監督の印象を伺うと、「1話の収録の際に、作品の概要を説明してくれましたが、熱意があり、良い作品を作ろうとしているんだなという雰囲気が伝わりました。」と収録を振り返っていた。続いて、和氣さんも、自身が演じる心葉の説明を行い、登矢と同じく月で生まれた子供の一人であることを紹介。身体が弱いが、精神年齢は登矢よりも上で、彼を母親のようにフォローする役柄だと説明。謎の声が聞こえるという点がキーワードとなり、「今後の見どころにもつながってきます。」と紹介された。また、和氣さんにも同じく監督の印象を伺うと、「これまでの作品は、監督と直接お話しするような機会は少なかったのですが、本作では、磯監督が自分の熱意をまっすぐに伝えてくれます。分からない用語なども、熱心に教えてくれました。」と収録時を振り返っていた。また、2人の演技について磯監督に伺うと、「役を掴みきるまでは大変だったと思いますが、藤原さんは、途中から大きな成長を遂げたように思います。また、和氣さんは、最初から完璧で、今にも息が絶えそうな心葉の様子を見事に表現してくれました。」と演技を絶賛すると、キャスト陣が嬉しい様子で笑顔を見せていた。

イベント中盤には、スペシャルゲストも登壇。『電脳コイル』のファンでもあり、未来の社会システムに精通している成田悠輔さんを交えて、作品の魅力を語るトークを行うことに。成田さんは、今から15年前に「仮想世界研究会」に参加していた頃、磯さんがゲストで来てくれた時の様子を振り返り、見た目も今と変わらぬ姿だったため、「磯監督こそ宇宙人のような人」と印象を語っていた。

そんな成田さんに本作の魅力を伺うと、「“神様のいない時代の宇宙”を描いているように思います。現代は、お金持ちだったり、政治的な匂いがする宇宙のイメージが強いが、本作では、身体がか弱くコンプレックスを持っている子供たちや、SNSのフォロワー数に一喜一憂するような人間っぽさを持つ等身大の子供たちが登場し、宇宙空間でどうなるのかをビビッドに描いています。お金と権力にまみれて、力を持たないと語ってはいけないと思われている宇宙を僕たちの手元に取り戻してくれる“宇宙解放宣言”という面があるのでは。」とコメント。監督もその意見に大きく同意し、「今はお金持ちだけが行ける宇宙ですが、これからどんどん行きたい人が増えて、いずれは普通の人が行ける普通の場所になると思います。」と強く語った。

そして、成田さんにさらに、本イベントのテーマでもある「磯光雄が描く未来予測」について伺うと、「もっとすごい未来が訪れるのではと思っています。本作の登場人物は少なめだが、今後は人間の社会が作られるくらいの人々が宇宙で生活すると思います。現在の世の中の制度は数千年かけて作られてきましたが、それを一旦ゼロにして、何もないところから新しく制度を作りはじめることになります。人類の歴史としても起きたことが無いような巨大な実験が始まります。そんな中、『地球外少年少女』ほど、生活ディテールを含めて、宇宙における生活を細かく描いている作品は見たことが無いと思います。」と、スケールの大きな未来予測に加え、作中のリアリティについて学者の視点からも興味深いと感想を語っていた。

そしてイベントでは、宇宙に興味を抱く子供たちが所属する「日本宇宙少年団」の団員より、監督への質問コーナーも行われた。高校生の男の子が緊張しながらも「映画が面白く、キャラクターデザインやキャラクターの性格がとても良かったです。」と作品を称賛し、「今回の制作で一番大変だったことはどこですか。」と監督に尋ねると、「宇宙を知らない人が見ても楽しめることを前提にして作りました。宇宙を勉強しているうちに、これは実際とは違うのではと止めようとした部分もありましたが、勉強する前の自分の気持ちを忘れないように、面白いと思ってもらえるように作りました。」と、作品への想いが語らた。

様々なテーマでの熱いトークが繰り広げられた後、登壇者一人一人よりメッセージが贈られ、大盛況のイベントは幕を閉じました。

藤原さん
「(宇宙商業ステーション)“あんしん”に行ってみたくありませんか?地球を見ながら温泉につかってみたいです。
この作品を通して、宇宙に対してさらに興味が出ました。後半もいろいろ詰まっていますので、楽しみに待っていてほしいです。」

和氣さん
「この作品を観てから、宇宙、惑星や、星、銀河などを調べるようになりました。宇宙という大きな規模のものは、一人でも関わることで未来が変わっていくのではと思います。ぜひ未来ある子供たちに宇宙を目指していただけたらと思います。」

成田さん
「後半の最終話はすごいことになっています。磯監督の暴走っぷりが堪能でき、全く違う作品と言ってもいいような急展開が待っています。後編も楽しんでください。」

磯監督
「宇宙は人間があまり行ったことのない不思議な場所で、未知な場所に憧れる気持ちがあると思います。これからいろんなことを勉強して、難しいなとか、無理かなと思うことがあるかもしれないのですが、最初に“行ってみたい”と思った時の気持ちをしっかりと持ち続けてほしいと願っています。」

<オリジナルアニメ『地球外少年少女』“未来予測”完成披露試写会・開催概要>

■日程:2022年1月9日(日)
■会場:日本科学未来館 未来館ホール
■出演:磯光雄(監督)、藤原夏海(登矢役)、和氣あず未(心葉役)
■ゲスト:成田悠輔(社会経済学者)
■MC:榎本麗美(宇宙キャスター)

 


■オリジナルアニメ『地球外少年少女』について:

オリジナルアニメ『地球外少年少女』は、2007年にTVアニメ「電脳コイル」で原作・脚本・監督デビューした磯光雄が、15年ぶりに、原作・脚本・監督を務める2作目のオリジナルアニメ作品。キャラクターデザインに吉田健一(TVアニメ「交響詩篇エウレカセブン」シリーズほか)を迎え、2018年に構想とコンセプトビジュアルを発表。TVアニメ「電脳コイル」で<2007年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞><第29回日本SF大賞受賞作品>など数多くの賞を受賞した磯光雄の最新作とあって、構想発表時、Twitterでもトレンド1位を獲得し大きな注目を集めました。2022年1月28日(金)より前編「地球外からの使者」、2月11日(金)より後編「はじまりの物語」が各2週間限定で新宿ピカデリーほかにて劇場上映、Netflixでも1月28日(金)より全6話の世界同時配信を予定しております。

 

オリジナルアニメ『地球外少年少女』作品情報

オリジナルアニメ『地球外少年少女』
1月28日(金)前編、2月11日(金)後編、新宿ピカデリー他にて各2週限定劇場上映
劇場公開限定版Blu-ray&DVD同時発売
Netflixにて世界同時配信(全6話一斉配信)

■原作・脚本・監督:磯 光雄(「電脳コイル」)
■キャラクターデザイン:吉田 健一(「交響詩篇エウレカセブン」シリーズ、「ガンダム Gのレコンギスタ」他)
■メインアニメーター:井上 俊之(「電脳コイル」、「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」他)
■美術監督:池田 裕輔
■色彩設計:田中 美穂
■音楽:石塚 玲依
■音響監督:清水 洋史
■制作:Production +h.
■配給:アスミック・エース/エイベックス・ピクチャーズ
■製作:地球外少年少女製作委員会
■キャスト:
・相模登矢:藤原夏海
・七瀬・Б・心葉:和氣あず未 ※「Б」はキリル文字の大文字となります。
・筑波大洋:小野賢章
・美笹美衣奈:赤﨑千夏
・種子島博士:小林由美子
・那沙・ヒューストン:伊瀬茉莉也 ほか
■公式サイト:https://chikyugai.com/
■公式Twitter:@Chikyugai_BG
■主題歌:
・春猿火(KAMITSUBAKI RECORD)「Oarana」
・作詞・作曲:Vincent Diamante
■上映劇場:https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=chikyugai
【東京】新宿ピカデリー・MOVIX亀有・立川シネマシティ
【神奈川】川崎チネチッタ
【千葉】京成ローザ⑩
【埼玉】MOVIXさいたま
【愛知】ミッドランドスクエアシネマ
【大阪】なんばパークスシネマ
【兵庫】MOVIXあまがさき
【京都】MOVIX京都
■ムビチケ前売券(オンライン):前売り価格:各1,500円(税込)
<前編>
■販売ページ:https://mvtk.jp/Film/075306
■販売期間:202年1月27日(木)23:59迄
■特典:登矢、心葉、大洋 スマホ壁紙
<後編>
■販売ページ:https://mvtk.jp/Film/075305
■販売期間:2022年2月10日(木)23:59迄
■特典:美衣奈、博士、那沙 スマホ壁紙

ムビチケ特典 スマホ壁紙

<来場特典>
■前編:描き下ろしミニ色紙(3種・ランダム)
・イラスト:磯光雄(監督)、吉田健一(キャラクターデザイン)、井上俊之(メインアニメーター)

前編特典 色紙

■後編:複製原画セット(2枚1セット計3種・ランダム)
・磯光雄、吉田健一、井上俊之、それぞれが担当したシーンからお気に入りの原画をセレクトし、その複製原画をプレゼント

後編特典 複製原画

※公開劇場にて数量限定配布、なくなり次第終了となります
※各特典はデザイン、使用が一部変更となる可能性がございます
■配信:Netflixにて世界同時配信(1-6話全話一挙配信)
http://www.netflix.com/orbital-children

 

 

<Blu-ray&DVD発売情報>

地球外少年少女 前編「地球外からの使者」劇場公開限定版

■発売日:2022年1月28日(金)
■Blu-ray:8,000円(税抜)
■DVD:7,500円(税抜)
■特典:吉田健一描き下ろしイラスト使用スリーブケース、絵コンテ(前編1話)、ブックレット(24P)、スタッフオーディオコメンタリー

地球外少年少女 後編「はじまりの物語」劇場公開限定版

■発売日:2022年2月11日(金)
■Blu-ray:8,000円(税抜)
■DVD:7,500円(税抜)
■特典:吉田健一描き下ろしイラスト使用スリーブケース、絵コンテ(後編6話)、ブックレット(24P)、スタッフオーディオコメンタリー
※数量に限りがございますので、上映期間中に品切れとなる場合がございます。あらかじめご了承下さい。
※Blu-ray・DVDの購入には、劇場にて発券する座席指定券、もしくは入場後の半券が必要となります。

 

 

(C)MITSUO ISO/avex pictures・地球外少年少女製作委員会