マクセルイズミは2024年9月5日、本社のある松本市にて「MONODZUKURI GOES ON」プロジェクトをスタートすることを発表した。さらなるサステナブルなテーマにチャレンジするということで、伝統工芸品のつくり手と共に技術を持ち合い、地域の工芸品をもっと身近に、そして永く続いていくものへと進化させることを目指す、との事だ。
プロジェクト第1弾は毛玉取り器とまげわっぱの融合!
2024年9月5日に発表されたマクセルイズミの新プロジェクト「MONODZUKURI GOES ON」。伝統工芸品とマクセルイズミの技術の持ち合いによる新しい製品の創造と融合を目指してスタートする。プロジェク第1弾として奈良井曲げ物とマクセルイズミの電動毛玉取り器を融合した「IZUMI Lint Remover Magewappa」を新プロジェクトの発表日である2024年9月5日より発売を開始した。購入はマクセルイズミオンラインストア(https://www.rakuten.co.jp/izumi-maxell/)にて購入可能となっている。現在、松本市のふるさと納税の返礼品へ申請中ということなので、返礼へ品狙いでGETするのも検討したい。
「MONODZUKURI GOES ON」で目指すサステナブルなモノづくり
マクセルイズミの代表取締役社長の椙棟直人氏からは、「持続可能な社会へ貢献していく、というミッションを掲げ自然と共生できる製品を通じてすべての人々の未来を笑顔に、のビジョンをもって企業活動を行っていく」との言葉を語り、さらに一歩進めたプロジェクトとして今回「MONODZUKURI GOES ON」をスタートしている。
伝統工芸品を守る事には大きな意義があると考え、技術を持ち合い、地域の工芸品をもっと身近に、ずっと続いていくものへと昇華させるのが目的、と語った。その第1弾として、サステナブルな製品として衣類を長く使うための製品である毛玉取り器に、伝統工芸の技術を融合し、インテリアまで昇華させた製品が今回の「IZUMI Lint Remover Magewappa」となる。
「IZUMI Lint Remover Magewappa」の製品化への苦悩
今回の「IZUMI Lint Remover Magewappa」は、伝統工芸士・小島誉幸氏の協力が非常に大きい。色々伺ったのだが、マクセルイズミの製造部長が小島氏の高校時代の同級生であった事、その同級生から話があった際にちょうどマクセルイズミの求める精度で曲げわっぱの加工が可能な設備が小島さんの手元にあった事。この運命的なタイミングが、このプロジェクトのスタートに大きな影響を与えている。
小島氏からは、最初はお断りするつもりだった、と心情を語るところからスタートした。しかしながら話を持ってきたのが高校時代の同級生であり、マクセルイズミ側からのお誘いもありチャレンジすることにした、との事だ。特に、破損や木の特性として伸び縮みが激しく、これらのリスクが少ない上質な材質の選択、そして小島氏がマクセルイズミの求めた精度で曲げ加工が出来たことが今回の製品化につながった。
上記写真は今回の「IZUMI Lint Remover Magewappa」で小島氏が作成した曲げわっぱの部分。厚さ1㎜の木の素材の作成、その上で重なる部分の斜めに削いでいく加工。これらを木が割れずに円筒として工業製品にはめ込む精度で実現している。はめ込みの精度が約0.05㎜という、伝統工芸品で求める精度ではないレベルを今回クリア。その結果として今回の製品化に成功している、との事だ。
また毛玉取り器の性能としては、マクセルイズミの最近の特性の良いとこ取りを実現。TYPE-CのUSB充電を備え、アナログ感のあるトグルスイッチで哀愁を誘う仕上がりになっている。
充電式なので電池を使わずに環境に配慮したサステナブルな製品に仕上がっている。また毛玉取り器は下向きに使うため、筒形の形状は技術的に取った毛玉が再び衣類に落ちてくるのが普通だが、この製品では中の回転機構に羽を付け、刈り取った毛玉を筒内部の上方へ押し込む事で毛玉が落ちないようになっている。
製品発表後にマクセルイズミの代表取締役社長の椙棟直人氏と伝統工芸士の小島誉幸氏が共に製品を手に苦労を思い出すように語っているのが印象的だった。
後継者不足の解消に大きな一歩となる今回のプロジェクト!
伝統工芸の課題の一つとして「後継者不足」がある。小島氏に伺うと、若いなり手の方はそれなりにいらっしゃる、との事。ただし、製品の市場が伝統工芸品というカテゴリでは広がりが無く、市場が拡大しない事には若手を育てることもできない、といった問題点を抱えているのが現状との事だ。国や行政も支援はしてくれるようだが、生活の為の市場拡大と売り上げの確保、という観点での支援はあまり無い為に困っていたところ、今回マクセルイズミの「MONODZUKURI GOES ON」プロジェクトによって、伝統工芸品の販売とは異なる別の市場へ参入出来ることになった。このプロジェクトによって後継者不足の解消が期待できる、という観点で今後の第2弾、第3弾の発表が待ち遠しい。
東京で実物に触れて購入する!
2024年9月1日より先行で体験型ストア「b8ta Tokyo –Shibuya」「b8ta Tokyo – Yurakucho」の2店舗にて、「奈良井曲げ物と毛玉取り器 IZUMI Lint Remover Magewappa」の製品体験および販売を実施中との事。b8taでの展示を通じて、直接製品を手に取ってその品質と伝統の技術を体感できる機会となっている。b8taでの展示期間は2024年10月31日まで。
【プロジェクト概要】
■プロジェクト名:MONODZUKURI GOES ON(モノヅクリ ゴウズ オン)
■第1弾製品:IZUMI Lint Remover Magewappa(イズミ リントリムーバー まげわっぱ)
■伝統工芸士:小島誉幸氏(有限会社 小坂屋漆器店 代表取締役)
■「MONODZUKURI GOES ON」のWebサイト:https://www.izumi.maxell.co.jp/sustainability
■「IZUMI Lint Remover Magewappa」のWebサイト:https://www.izumi.maxell.co.jp/sustainability/magewappa/
■マクセルイズミオンライン:https://www.rakuten.co.jp/izumi-maxell/
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