3.11も過ぎ去った2015年3月14日の土曜日、万世橋地区の避難所防災訓練が開催された。何かあった際に町会が主導で避難所の設営、情報収取、区役所との連絡などの分担や各収納場所の確認などを行う今回の行事に参加してきた。
課題は山積み、それでも訓練は必要!
最初に感想を述べると、「訓練自体は十分意味があると思うが、危機意識としては低いレベルで到底実際の運用には耐えれないのではないかと疑問がでるレベル」であった。住民の分担や行動としては十分と思われるが、アーツ千代田3331に於ける防災意識の低さ、それに区役所の平常時における情報提供不足が大きな問題だと感じた。まず問題点を先に確認していこう。
今回の会場となったアーツ千代田3331には災害時の機器等が備蓄・保管されているが、実査に設備等を確認した際に問題となる部位をいくつも発見した。まず初めに「機材、設備にたどり着くまでの通路の安全が確保されていない」点だ。東日本大震災の際には都内も大きく揺れいろんなものが倒れてきたのは記憶しているだろう。それにもかかわらずこの有様だ。
この奥の左側が毛布や通信設備、保存食がある倉庫となっているがドアの前にソファー等の家具・什器が転倒防止などの対策も無く立てかけてある。これでは地震があった際には避難所の開設は無理だ。また、ここに至るルートにも転倒防止のない(と思われる)本棚が多く設置されていた。町会のメンバーは年配者も多いが倒壊した状態では倉庫にすら辿り着けない。普段の営業では「デザイン重視」で構わないのだが対策はしっかし行うように行政指導もして頂きたい。
また、デザイン重視という点では貸してあるスペースに大きなガラスが使われている点も気になった。強化ガラス等なのかもしれないが、ガラスがある以上崩壊した後の破片などの危険がつきまとう。安全な経路確保という意味では是非即刻ガラスの使用を考え直して欲しいと感じた。
また、資材の保管方法にも幾つか問題点が確認できた。一番の問題点は「通常倉庫には鍵がかかっている」点だ。これは防犯上正しいのだが「では誰が鍵を持っているか?」を参加した住人が知らない場面があった。これではたどり着いた後に強盗まがいの強奪のような事をしなければならなくなってしまう。この辺りの「情報の共有」は再度「提供する情報」と「公開する範囲」を検討し直して欲しい。他にも、倉庫の備品には外側にラベル等が目立たないものが幾つかあり、非常時に探しにくい構造となっていた。ラベルの色や貼る位置、女性でも取れる高さに置く、などの考慮も再度検討して頂きたい事項だ。さらには避難所の開設では「昼間秋葉原に来ている観光客」などの昼間人口の対策が不十分と感じた。それは準備されている毛布や食料の量が圧倒的に足りないと思われるからだ。住民の分しか用意してないのであれば大問題だ。詳細は不明なので、区にはわかるように分かりやすい場所に情報開示して欲しい。
気を取り直して防災訓練の様子をお伝え!
さて、気を取り直して当日の様子をお伝えしていこう。まず当日は朝10時からの開始ということで9時50分頃には続々と各町会単位で集合していた。
そして、実際に防災訓練の開始となる。各町会で役割があるため定められた色の上着を配布され整列する。
今回は「情報部」という部署の担当に割り当てられた。
当日ん訓練は下記の通りだ。オレンジ色は災害時有線電話の設置と帰宅困難者向けの情報収集(区役所との連絡、公共交通機関の運行状況などの情報収集)を行う部署となる。
まずは消火器の使い方などの防災訓練
消火器の使い方では実際に炎を出してその火を消す訓練となる。消火器は大量に準備されていた。
消防団による消火訓練の説明が行われ、その後消火器を使った訓練の開始となった。
続いて消火栓を使った消火活動の訓練だ。今回は貯水池からポンプを使って放水する。
説明では足元にある十字の道具で消火栓の蓋を開け、その後ゆっくりと開栓する。まずはポンプを稼働して水圧をあげる。
開栓していくとホースの中に水が満たされ放水可能となる。時間の関係上数名の住民の方が放水体験をしていた。

階段用避難器具や無線機の講習も
今回、神田消防署から来たのがこの「階段用避難器具」だ。1基20万以上する機械なのだが階段を非常に安全に下まで意識混濁者を下ろすことを目的に作られた機械だ。
このように「意識が混濁した状態の人」を安全に素早く確実に下ろすために使用する器具隣っている。実際に人形で試してみよう。
こちらの人形を椅子に座らせる。ここが一番一苦労かもしれない。
頭を後ろに固定し気道を確保する。バンドで固定しないと前に頭が傾き危険な状況隣るからだ。
階段までいくと一旦垂直に起こし後ろの補助輪を倒す。
補助輪はこの黒い部分だ。
補助輪を格納した状態で階段をスライドさせていくと、段差を感じずに階段を下ろすことが可能だ。
ストッパーが付いているので下向きに力を入れた際のみ降りる機構になっているので、突然滑り出して落ちることもない。よくできた機器だ。
実際に町会の人も体験してその動きを確認していた。
続いて無線の講習となる。今回は時間の関係で雰囲気だけの確認となった。
無線は常に24時間稼働しており、バッテリー駆動で24時間以上の連続稼働が可能ということだ。
物資のある倉庫へ移動
さて、先ほど最初に書いた問題の倉庫へ行くことに。倉庫の前でまずは倉庫の中にあるものの説明が行われた。
その後、倉庫に入り情報部ということで被災時電話の設置の為の装置がある場所を確認した。
その後外に出ると、他の部署もトイレや炊き出しなどの設備を広げていた。たとえば炊き出し用の窯とそのコンロはこれだ。
災害時一番気になるトイレの設置や、簡易トイレの説明などが行われていたようだ。

そして最後は備蓄保存食の賞味期限の近いものを参加者に配布して終了となった。日頃から保存食に慣れておくのも需要だ。
以上がアーツ千代田3331で行われた2015年の避難所防災訓練の全容だ。住民といっても引っ越したばかりの人や町会の存在を知らないひとは参加していないと思われるが、是非千代田区に住むのであれば住んだ場所の町会に参加してもらい、助け合う中に入ってきてもらうとまた違ったつながりもできるだろう。
【情報詳細】
■イベント名:避難所防災訓練
■開催日時:2015年3月14日 10:00〜12:00
■開催場所:アーツ千代田3331
■関連サイト:http://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/kurashi/bosai/sonota/jisshi/kunren/index.html
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