お茶の水ホテルジュラクにあるBar「アカプルコ」、2020年に長い歴史に幕

存続活動を行っていたお茶の水ジュラクにあるBar「アカプルコ」の営業が2020年12月28日、予定通り終了となった。その長い歴史に幕が下りた日の様子を最後に記していこう。

 

長い歴史の最後の日

残念ながら2020年12月28日に閉店となってしまったお茶の水ジュラクにあったBar「アカプルコ」。この場所を愛する総勢150名以上の思いを乗せた署名を渡したが、その思いは伝わらなかった。署名提出に対する経営者の返信が届いたのが2020年12月26日との事。しかも型どおりの文言が並んだ簡素なものだったと言う。経営者判断ではあるが、顧客を見ないその姿勢には今後のグループの方針の一端を垣間見た気分だ。

この看板の色使いとフォントに歴史を感じてしまう。

最終日となった2020年12月28日は平常通り18時にオープン。署名活動を行った佐々木さんはすでにその時間にボックス席に座っていた。お互いに視線を合わせ軽く挨拶。この日を十分に楽しもう、と心に誓う。

この日は意外とフロントで配布される無料ドリンク券を利用するお客様が多かった印象だ。18時から20時の間で5組ほどのお客様がチケットをもって訪ねて来る様子は、最終日とは思えない日常だ。お客様がチケットをもって来る度に丁寧に説明をしていく。最終日という事でカクテル等の準備が出来ない為だ。それでも雰囲気が気になるのか数組のお客様が夕食とbar空間を楽しんでいた。

折角なのでナポリタンを注文する。Barや喫茶店のナポリタンはその店の雰囲気があって楽しみでありワクワクする。カウンターに座ったこの日の為に集まった馴染みの方とナポリタン談議に花が咲く。様々な思いと共に過ぎてゆく時間を「アカプルコ」という空間で消費していく贅沢を思い残すことが無いように楽しんでいるようだ。

そして遂に来てしまった22時。コロナ禍における東京都の要請による22時での閉店を順守する「アカプルコ」。閉店してしまうので要請も何もないのだが、さすがホテルBarだ。二度と楽しむことができないこの空間、次はどのようになってしまうか薄情にも楽しみにしている自分がいる。コロナ禍における経営者判断が今後どのような結果となるのか、せめてこれくらいは愚痴らせてほしい。長くに渡って様々な人の行き来を見てきたBar「アカプルコ」に「ありがとう。」と。

 

【店舗情報】※2020年12月28日に閉店しました
■店名:Cafe & Bar アカプルコ
■住所:東京都千代田区神田淡路町2丁目9お茶の水ホテルジュラクM 2F
■公式URL:http://www.hotel-juraku.co.jp/ocha/restaurant/#rest_acapulco
■電話番号:03-3251-7222
■営業時間:18:00~23:00(現在はコロナの自粛要請の為22時まで)
■定休日:土曜日、日曜日、祝日
■支払い方法:カード可