京まふ2023『地下鉄に乗るっ10周年スペシャルトーク&LIVE』レポート

京都市交通局のPRプロジェクトで生まれた『地下鉄に乗るっ』。そのプロジェクトスタートから10周年を迎え、これまでの歩みを振り返りつつ新たな展開が公開されたステージとなった。

 

2013年始動で10周年を迎えた『地下鉄に乗るっ』

京まふ2023で気になるステージをいくつか紹介していくのだが、京まふ2023オープニングステージの次に取材に来たのがこの『地下鉄に乗るっ』だ。京都市交通局のPR活動を行うキャラクター達のこれまでの歩みを振り返るステージとなった。2013年から2023年までの特徴的なイラストのフラッシュによる振り返り映像が流れた。プロデューサーの佐野氏(魚雷映蔵)が登壇し10年を振り返って、思ったよりあっという間に過ぎたとの感想を語った。

10周年の振り返りでは、まずこの『地下鉄に乗るっ』の最初について語られ、実は2011年に京都市の職員のご家族が描いたイラストからスタートしていた。その後2013年に子のイラストをリファインし、賀茂川さんがイラストを手掛けることになったとの事だ。魚雷映蔵は京都市交通局に依頼され、最初はCMを作成したが認知度はそこまで上がらず苦労したが、SNSを中心にP Rに力を入れた結果、2016年に今度は魚雷映蔵が主催となり、クラウドファンディングを行い短編アニメを作ることができたと過去の経緯を語った。2019年のロンドン大英博物館でのポスター展示などは集大成ではないか、と語っていた。2020年からコロナで大変な状況になったと振り返る。萌ちゃんのマスク姿で「お家(うち)にいるっ」を作成したり、コロナの影響で乗客が減っていき京都市交通局としても経営状況が悪化したりと、『地下鉄に乗るっ』のコンテンツが大々的にPRしにくくなってきた状況を伝えた。

そして、2022年からの『まぢピンチ』シリーズ。こちらは京都市交通局職員の古田さんが描かれている、との事だ。交通局の赤字の状況を関心が無い方へどのようにアプローチするかを考えマンガを使ってPRすることを提案。実際に漫画を描いて提出したら採用され現在に至る、との事だ。『地下鉄に乗るっ』と『まぢピンチ』はコンテンツとしては別だが、『地下鉄に乗るっ』が10年かけて作ってきた上に『まぢピンチ』が重なることでさらに好循環になっているのではないだろうか。古田さんからは、交通局を応援してください、とのセリフが。

今度は京都市交通局の監修を受けて、魚雷映蔵が『まぢピンチ』を土台にアニメーションを作成。その作成過程では京都市交通局の指摘によって台本に大量の赤字(訂正)が入ったと告白。しかし、そのおかげで非常に分かりやすいアニメとなりマジピンチな状況がすごく分かりやすく紹介されている。こちらは京都市交通局の公式Youtubeチャネルにて公開予定となっているようなのでチェックしておこう!

続いてはせっかくの10周年、京都市交通局は赤字ではあるが何かできることは無いかと言う事で魚雷映蔵が10周年記念グッズの販売を実施。現在は第1弾と言う事で今後の展開が気になるところだ。また、10周年記念クラウドファンディングも開催(https://www.makuake.com/project/chika10th/)。

開始1日で目標である100万円を突破、現在はすでに300万円まで達していると言う。今後目標を追加していくとの事だが、こちらで集まった金額をもとに作成したポスターを京都市交通局へお渡しして貼ってもらうとの事だ。締め切りの2023年11月7日までの間にいったいいくらになるのか非常に楽しみだ。

10周年の振り返りは以上となった。続いて大木ハルミさんのライブが行われた。ライブ終了後、大木さんに話を伺ってみると、実は前々回も出演依頼があったとの事だが緊急事態宣言中だったこともあり出れなかったことが大変心残りだったとの事。今回、ステージという形で舞台に立て歌えた事に長年の思いが達成されたようで、涙がちょっと大変な状況になっていた。最後、大木さんは涙ぐみながら、これからもよろしくお願いします、と締めた。

『地下鉄に~!』『乗るっ~~~!』のコール&レスポンスでの締めとなった。

■イベント名:地下鉄に乗るっ10周年スペシャルトーク&LIVE
■開催日:2023年9月16日(土)11:10~11:50
■会場:みやこめっせ地階ステージ
■出演者:
・大木ハルミ
・佐野リヨウタ(魚雷映蔵)
■サイト:https://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000289690.html
■10周年クラウドファンディング:https://www.makuake.com/project/chika10th/